
本来、人間には危険を回避するための“本能”が備わっている。
「なんかイヤな感じがする…」「気持ち悪い…」「鳥肌が立つ…」
そんな時、どう動くかで──運命は大きく変わる。
第六感(シックスセンス)を刺激する、意味深な1枚。
■「連鎖の物語シリーズ 一覧」
>> 第1話 「負の感情を箱に詰めこむ女」はこちら
ただの配達ではなく“受け渡される何か”

「こちらを配送お願いします」

「あースッキリした。」
ドライバーはその箱を、何も知らず笑顔で受け取る。

「ではお預かります」
けれども途中から、ふと眉をひそめる。

「……なんでだろ、手がうっすら痺れるような……気のせいか」

「なんだかこの荷物、やたらと重い気がするな…いや、実際は軽いんだけど…」
「気のせいか、車内の空気までどんよりしてる気がする…」
彼は気味悪くなり、予定より少し急いで配送を済ませる。
その箱は、無言のまま、次の誰かの元へ向かっていた。
その夜、彼の夢に、誰かのすすり泣く声が忍び込んだ。

感の鋭い人の中には、決まって「寝る前に無音で過ごす」「湯船で目を閉じて時間を感じる」など、“空白の時間”を大事にしている人が多いらしい。
人は、情報を遮断すると、本来のセンサーが研ぎ澄まされるのかもしれない。

「人の手を離れた想いは、行き先を選ばない。ただ、誰かの“隙”を探してるだけなんだ。」
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